センス=良い物事をひらめくための才能と思っていませんか?
結論から言うとセンスは知識です

センスについて悩み続けていたぼくがこの本に出会って誤解はきれいさっぱり無くなりました
この記事では
- センスとは何か?
- センスを磨くにはどうすればいいのか?
このようにお悩みを抱えている方のアドバイスになれればと思います
はじめに(飛ばしてOK)
ぼくは現在の会社入社してから上司にずっとセンスを問われてきました
ハイセンスのものを作れ
お前のつくったものはナンセンス
などとセンスに関する指摘をいつも受けていた僕はセンスとは
- 綺麗なもの
- 鮮やかなもの
- 品質の高いもの
このように漠然とした理解しか持っていませんでした
ただぼくの会社は自動車部品製造工場でぼくの役割は現場管理と工程改善
上記の中で当てはまりそうなものは【品質の高いもの】くらいしかありません
綺麗なものや鮮やかなものはあらかじめ設計段階で決定されていることですので
一介の現場管理者が付け入るスキはありません
というより一切口出しすることができません
ではどのようなセンスを持って現場管理と工程改善をすれば良いのか?
センスは知識からはじまる
ひらめきにはそこに行きつくまでの情報が必要になります
無からひらめきを生もうとしていたぼくが16年間悩んでいた悩みを1冊の本が解決してくれました
それは”センスは知識からはじまる”です
著者はグッドデザインカンパニー代表兼慶應義塾大学特別招聘(しょうへい)准教授である水野 学
実際の本は綺麗な水色の帯と阿川 佐知子さんのコメント入りでなんともハイセンスな仕上がり

一度読んだだけでは理解できないと思い3回読みましたが
水野先生がこの本を通じて言いたかったことはたった一つだということがわかりました
それは”センスは知識からはじまる”ということです
タイトル通りなのですが何度読んでも水野先生が言いたかったことは見つけることができませんでした
ではどういった内容になっているのか簡単に紹介いたします
目次
”センスは知識からはじまる”は
- Prologue センスは生まれついてのものではない
- Part 1 センスとは何かを定義する
- Part 2 「センスの良さ」が、スキルとして求められている時代
- Part 3 「センス」とは「知識」からはじまる
- Part 4 「センス」で、仕事を最適化する
- Part 5 「センス」を磨き、仕事力を向上させる
- Epilogue 「センス」はすでに、あなたの中にある
この構成で成り立っています
センスは知識からはじまるポイント

著者がこの本を通じて言いたいことは一貫して”センスは知識からはじまる”ということです
- センスとは何か?
- センスを磨かなかった日本企業の衰退
- これからどうするか?
これら3つのポイントを例にしてセンスを磨くにはいかに知識が大事かをわかりやすく教えてくれていますので
3つのポイントを少し深掘りしていきます
センスとは知識の集合体である

この本の中で肝となる部分で著者はセンスは知識の集合体であると語っています
事業に成功した経営者がよく長年の勘が働いたというがこれを著者は
- 長年培った知識と経験をかけ合わせた
- その結果成功した
- しかしそれを言葉にするには複雑すぎて言葉に出来ない
その結果、長年の勘が働いたと言っているだけで、長年苦労して知識と経験を積んで行動したからこそ成功があったというわけです
著書の中に非常にわかりやすい例えがありますので紹介します
文章を書くことをイメージしてみましょう。
「あいうえお」しか知らない人間と「あ」から「ん」まで五十音を知っている人間とでは、どちらがわかりやすい文章を書けるでしょう?
どちらが人を喜ばせる文章を書けるでしょうか?
Part 3 「センス」とは「知識」からはじまる から引用
センスが日本企業を衰退させている?

高度経済成長時に培った日本の技術力は一時は世界でもトップに上り詰めるほどになりましたが現在は世界に後れを取っている状態です
キャッシュレスの時代に入り、紙幣が淘汰されつつあるこの時代に
・日本では紙幣が新たに刷られることが決まり、偽造することが極めて難しいそのデザインの精巧さが話題になりました
・中国ではキャッシュレス化が進んで今ではホームレスの人でさえ現金ではなくマネーチャージ機でお金を恵んでもらっています
確かに偽造することが極めて難しい紙幣を作ることは素晴らしい技術ですが、現在は紙幣を必要としない時代がきています
この波にいち早く察知して開発をせず、既存の知識をさらに追求することを選んだ日本の技術力はもはや時代遅れとなっています
著書の中で千利休についての考察があります
”豊臣秀吉が天下を統一した後、庶民や武士の心に余裕ができてお茶や絵画を楽しむ文化ができた。
この文化の中、一番言葉に影響力を持ったのが千利休。
その絶大なる影響力に嫉妬した豊臣秀吉は千利休に自害を宣告したのでは?”
これは著者の一説ではありますが、新たな文化のことを追及しようとしなかった豊臣秀吉と
新たな文化に精通していた千利休とではいくら天下統一した豊臣秀吉であっても戦う必要の無くなった世の中では
千利休の方が言葉の影響力が強かったというのはあながち間違いではないと思います
幼児のような知的好奇心で情報に触れる

著者は本書で問題提起をして終わりではなく、随所にしっかりと”これからどうするか?”を散りばめてくれています
- 日常で感じたふとした疑問を一つ一つ調べて知ること
- 人生の先輩の言葉に耳を傾けること=読書
- 培った知識の精度を上げること
- 知識と知識を掛け合わせること
この過程を経て知識は初めてセンスへと変わります
つまりセンスは天から降ってくるものではなく、自分自身の知的好奇心の結果であり集大成であるということです
確かに書店に行ったり調べたりすることは面倒な作業ではありますが
この面倒な作業の外側にセンスはありますので積極的に情報に触れることが大切です
まとめ
- センスは知識の集合体であることから本当の長年の勘というものは無い
- 新しい物を吸収しないと時代遅れになる
- 知的好奇心をフルに使って情報収集する
センスの良い人間になるには知識をできる限り頭の中に蓄えて掛け合わせることが大切ですが、知識は必ずしも本や記事から得られる活字だけに限りません
本や記事を読むことで知識は頭の中に入ってきますが最も大切なことは培った知識を使って実践することです
百聞は一見にしかず
この言葉の先に
百見は一触にしかず
ということわざがあります
確かに100回聞くよりもそれを一回見た方が得る情報量は多くなりますが、100回見るよりもそれに一回触れてみる事の方が得られる情報量は多いということです
センスを磨くには知識に基づく経験がカギとなりますので知識だけ身につけて頭でっかちになっていてもセンスは磨かれません
良く学び、良く遊んで経験を積み上げ、ハイセンスな人間になりましょう!
情報収集にお困りの方はコチラの記事へどうぞ
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