近年ファスティングが色々な媒体でクローズアップされてきたこともあり、ファスティングの人気はどんどん高まってきています。
その一方で、ファスティングが身体に悪いという記事もちらほら見かけるようになりました。
今回はファスティングは善か悪か?という問いの完結編としてファスティングのメリット&デメリットについて書いていきたいと思います。
ファスティングのメリット
適切なカロリー摂取習慣
ファスティングをおこなうメリットの大部分を占めるポイント1つ目は適切なカロリー摂取にあります。
飽食の日本においてここ数十年問題となっているのが肥満です。
厚生労働省のe-ヘルスネットによると、肥満とはBMI(Body Mass Index)が25.0以上の人のことを指し
BMI=[体重(kg)]÷[身長(m)2]
で計算することができます。
肥満の原因はここ数年のコロナ禍で余儀なくされているステイホームによる運動不足等と言われていますが、原因の大部分は食べ過ぎによるものです。
日本人の一日の標準摂取カロリーは約2000kcalと言われていますが、いつも3食しっかり食べている人は気づけば3000kcal以上摂取しているというケースも多く、そんな人から見れば2000kcalという数字は意外と少なく物足りなく感じてしまうのです。
野菜中心の食生活をしているならともかく、コンビニ弁当やジャンクフード中心の生活をしている人は摂取カロリーだけでなく栄養の偏りも心配なところです。
適切なカロリー摂取と断食を推奨するファスティングは一日の総摂取カロリーまたはファスティング期間中の総摂取カロリーを調整することでダイエットと健康にコミットしていきます。
管理能力の向上
ファスティングを始めると管理能力が鍛えられます。
昨今、働き方改革などで社会人生活にはセルフコントロールという自己管理能力が特に必要となってきています。ひと昔前は定時間で残った仕事は残業でカバーしようとしても厳しい残業規制などでなかなか思うように仕事を進めることができない方も多いと思います。
ファスティングは食生活を通して自分を管理していく作業なので自己管理能力が非常に高まります。
まず、せっかく身体に良いことに挑戦しているのだから暴飲暴食はもちろん、過度な飲酒や夜更かしなど、身体に悪いと思うことは自らしなくなっていきます。
仕事においても段階やプライオリティを付けることがクセ付き、自然と社会生活のムダを排除していくことで効率的に仕事を進められるようになります。
自己管理能力はどの分野でも非常に大事な要素ですので、これも鍛えられることは人生において非常に大きなメリットですね。
応用する力が身に付く
ファスティングは4種類あると前回のブログで書きましたが、それらをいざ試してみると違和感を感じることがあります。
それは、自分が試した方法が性格・体調・ライフスタイルに合っていないからです。
私もファスティング初期は水だけ飲んで一日過ごしてみたり、食事の摂取カロリーを極端に下げてみたりと思考錯誤しながらファスティングをやってきました。
最終的に私が落ち着いたのはベースとしてOMADという一日一食メソッド、食事は夕食のみでそれ以外は断食という方法なのですが、仕事で特に身体を動かす必要がある時は昼食に炭水化物や肉を摂取することでガス欠して仕事に支障をきたさないよう気を付けました。
このように、人間には個体差があって型にはまるということは少ないのでファスティングをすると必ずと言っても良いほど応用や組み合わせが必要となってきます。
応用や組み合わせは実際に自分でやってみないとわからない部分が多いので難しいのですが、応用や組み合わせがはまって結果が出ると喜びからもっと応用に対するモチベーションが向上します。
こういう成功体験を自ら作ると社会生活や私生活でも応用や組み合わせを探究するようになっていき、合理的かつ効率的に生活をおくれるようになります。
ファスティングのデメリット
私自身、ファスティングにはメリットしか感じていないのですが、ファスティングに対するデメリットを挙げていきます。
様々な種類があって、それを生業としている人もいる中で、ファスティングがなぜ身体に悪いといわれているのか、それはリバウンドする可能性が高いからと言われています。
ファスティングに限らずどのようなダイエット法でも体重減少後のリバウンドはなぜ起こってしまうのでしょうか?
リバウンド
せっかく苦労して減らした体重なのにまた元に戻ってしまうのはイヤですし、さらにファスティング前よりも体重が増えてしまった暁には二度とファスティングなどするものか!と体重計を押し入れにしまう人もいるのではないでしょうか?
なぜファスティング後にリバウンドするのかという問題なのですが、理由は簡単で3つあります。
- 栄養素の過剰摂取
- 食べたい欲
- 自分にとって都合の良い方法を採用している
栄養素の過剰摂取
4種のファスティング方法によって食物摂取を抑制してきた私たちの内臓はオートファジーして自分の体内から栄養素を作って生命活動を維持しようとしてくれています。
しかし、内臓は摂取した食物から栄養素を作るということが本来目的なのでこのオートファジーという現象で飢餓状態という言わば人間にとって異常の状態に陥ることは内臓にとって本意ではありません。
内臓は食物を欲しているわけです。
この状態で食物を摂取すると内臓は食物から適量以上の栄養素を吸収してしまうのです。
例えば100g分の食物を摂取して、その中から栄養素として内臓が50g吸収すると残りの50gは排泄されるわけですが、飢餓状態の内臓はこれを60g吸収してしまうというものです。
そして通常と異常の差によってリバウンドが引き起こされると言われています。
食べたい欲
次に食べたい欲です。
オートファジーに依存しているファスティング方法は16時間絶食をベースとしているため、当たり前ですが3食を基本として生活してきた私たちにとってファスティング中は空腹の時間が長いです。
私が現在進行中のOMADメソッドはほぼ24時間絶食して、大体21:00くらいに食事するまでの朝5:30に起きてからこの21:00まで(睡眠中は除く)ずっと空腹の状態で時には気分が悪くなったり頭痛がしたりします。
この生活を8か月間継続している私もファスティング初期は食べたい欲に負けて休日はチャーシュー麺大盛にチャーハン・餃子をドカ食いして体重を元に戻していました。
人間生活の3欲求の中に入っており、人間生活の3要素の中にも入っているほど重要な食欲というものは、実は自身でコントロールすることができません。
ある程度我慢することはできても我慢の先に食欲がなくなるということはないのです。
その欲に負けて食べてしまうためにリバウンドして体重が元に戻るorファスティング前よりも太ってしまうんですね。
自分のとって都合の良い方法を採用している
最後にリバウンドしてしまう理由3つ目、自分にとって都合の良い方法だけ採用しているというものですが、これは考え方とやり方の話です。
個人差はありますが、ファスティングは人間から食を奪って体重減少や健康維持にコミットする行為ですので、決して楽なものではありません。
5:2ダイエットでは我慢できそうにないから、身体を壊してしまうかもしれないからと、6:1ダイエットに応用しよう!
これは応用でも組み合わせでもなく、単に楽をしたというだけです。
5:2ダイエットは週5日は摂取カロリー2000kcal、残りの2日は500kcalと割と極端なカロリー制限をすることで
{(2000kcal×5日)+(500kcal×2日)}−{(基礎代謝+運動代謝)×7日}=ダイエット効果
この計算式に基づいておこないますので、日数の比率を自分で改変してしまっては効果が薄れるのは当たり前ですよね。
リバウンド打破
ダイエットを志す方皆すべからく恐れるリバウンドをどう打破していけば良いのか?
私が気を付けていたのは以下の3つです。
- 環境
- 習慣
- 継続
食べられない環境作り
まずは環境ですが、我が家の冷蔵庫には今日と明日の分だけの食材しか入れていません。
スーパーに買い物に行くのも2日に1回と決めています。
それらを仮に一日で食べてしまうと翌日食べるものが無くなってしまいますので、このような食べることができない環境を自ら作り出すことで食事摂取時のオーバーカロリーを防いでいます。

習慣作り
私がファスティングライフを継続する上で一番気を付けているのが習慣作りです。
私が実際に習慣としていることが以下の5つです。
- 食事をする時にはサラダから食べることで消化をスムーズにする
- お酒を飲む時は糖質0のものを買う
- 毎日体重計に乗る
- 空腹状態に慣れる
- 週2日は湯船に浸かる
サラダファースト
医療法人 親友会 島原病院 肥満・糖尿病センター長医学博士/京都府立医科大学客員教授である吉田俊秀先生は食事は生野菜から食べるのが正解! 医師直伝の5つのやせる食事法の中で食事をする時に生野菜から食べると消化がスムーズになると書かれています。
これを読んで食事には必ずサラダを準備して食べる順番も気にするようになったことで、昔は肉ファーストだった私も今ではサラダ無しに私の食事は無いというくらいにまで考えが変わりました。
糖質0ビール
私はお酒が大好きですので毎日晩酌はする方なのですが、ビールも糖質0のものを進んで選ぶようになりました。
ビール中ジョッキの場合、カロリーは215kcal、糖質は15.5gとかなりダイエットライフの難敵になりがちなのですが、私は現在糖質0のビールでカロリーと糖質カットすることにしています。
最初は物足りない感が大きかったですが、今は糖質0ビールの方が美味しいと思うまでになりましたね。かといって飲み過ぎてはいません、350mlを1本を厳守しています。
毎日の体重測定
どのダイエット法にも書いていますが、毎日の体重測定は必須です。
実は痩せられない人の多くは毎日体重測定をしないんです。というより、ただでさえ過酷なダイエットなのに体重測定のような数秒で完了するようなことすらできない人は決して痩せられません。
私も毎日風呂上りに同じ服装で10g単位まで測れる体組成計を使用して体重測定しています。そして10gでも前日より痩せていたら体組成計の上でガッツポーズをとることにしています。
これが結構大事な事で、ダイエットやファスティングは急に1kg痩せたり数日で理想の体型を手に入れたりすることはできません。
ですので諦めてしまうかもしれない要因が多いので継続するためのモチベーション維持が非常に大切になってきます。
モチベーションの持ち方は人それぞれで良いと思いますが、私は10gでも体重が落ちていたらその日の自分を褒めることでモチベーションを維持しています。
ハングリーライフ
ファスティング中は空腹状態が長く辛いものですが、個人差はあってもある一定期間を過ぎると空腹状態に慣れてきます。
筋肉トレーニングしている人が同じ負荷では物足りなくなったり北海道出身の人が寒さに強いのと同じ原理だと思いますが、人間は負荷や変化が起こってその状態が長く続いてきたらその負荷や変化に慣れていく性質があります。
最初は空腹状態に慣れず辛い時期も過ごすため、数日で挫折する人は多いのですが、その数日を過ぎればあなたの素敵なハングリーライフが待っています。
因みに、空腹では集中力が落ちると言われていましたが、それは逆で食物が体内に入った時に発生する熱で人間は眠くなります。空腹の方が集中力維持には向いているのです。
体内を温める
私は慢性的に腰を痛めているのでそれを癒すために湯船に浸かることにしていますが、湯船に浸かると身体の奥まで温めてくれる上に身体の毒素を逃がす効果もありますので代謝が上がり痩せやすい身体になります。
ただし、平日のような時間が無い時はシャワーで済ませて休日のみ湯船に浸かるようにしてバランスを取っています。
継続は力なり
この言葉も色んな人が使っているのですが、やはりこの言葉に勝るファスティングはありません。
継続が必須のファスティングを成功させるためにも自分のライフスタイルの中に少しのルールと制約を設けてファスティングを生活の一部にしましょう。
生活の一部になるまでは辛いかもしれませんが、生活の一部になってしまえば継続の難易度は一気に下がります。
自分なりの継続方法を探してみてください。
まとめ
以上、ファスティングのメリット&デメリットを書いてきましたが、結局ファスティングは善か悪か?という問題、私は善だと思っています。
筋肉トレーニングでも最初は辛く方法を間違っていたらケガをするように、ファスティングも最初は辛いですし方法を間違っていたら身体を壊す危険性もあります。
しかし、正しく知識を身に付けて自分にとって正しい方法で臨めば結果は出ますし、結果が出ないのであればファスティングは単なる宗教行為として完結して世界中に広まることはなかったでしょう。
確かにファスティングに関する研究は発展途上で未だ結論は出ていないのですが、結論は自分の身体で証明すれば良いと思います。
Answer is in my body.です。
おまけ
いつも読んでいただき、本当にありがとうございます。ひとりーまんです。
3つのタームに分けてファスティングについて書いてきましたが、ファスティングについては調べたらキリが無いくらい色々と情報が出てきて正直大変でした(汗
これからも実生活で挑戦していることや気になったことを少しずつ書いていって、一つでも誰かのお役に立てたらと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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